はじめに
最近、北九州市での採用を検討したいという企業からの相談が増えています。
北九州市は60年ぶりの人口転入超過を記録し、再開発を通じて街としての魅力も上がってきました。首都圏の企業が進出するケースも増え、「福岡へのUIターン人材を北九州で採用したい」「福岡市のスタートアップで働くような人材に来てほしい」という声もよく聞きます。
ただ、地元民の感覚としては「それはちょっとハードルが高い」と思うことが正直なところ。
そこで今回は、福岡市近郊に住む人の距離感と、採用活動を進めるうえで知っておいてほしいことをまとめました。
福岡市と北九州市の距離感 地図で見ると「近そう」だが…
福岡市と北九州市は直線距離でおよそ50〜60km。東京近郊で言えば鎌倉や茅ヶ崎あたりです。
首都圏の感覚からすると「十分に通勤圏内」に見えます。
(東京の人事と話すと「福岡と小倉は、東京から川崎に行くぐらいですよね?」と言う方もいたり、、、)
博多駅〜小倉駅間は普通電車で約1時間、特急で30分強、新幹線なら20分ほど。
数字だけ見ると「通えるじゃないか」と思うかもしれません。
ところが、九州の地元民にとってはそうでもない。
福岡市近郊の方に北九州市の求人を紹介すると、「北九州市?ちょっと遠いですね」という反応になることが多いです。
ここにギャップがあるんですよね。
片道1時間への抵抗感
首都圏では「1時間の通勤は普通」という感覚がありますが、福岡市近郊に住む人は違います。
バスや地下鉄を使っても片道30分以内が当たり前で、徒歩・自転車通勤の人も多い。
往復2時間になると、家事や育児、趣味に使える時間がかなり削られると感じる人がほとんどです。
「通勤に1時間かかるなら、福岡市内で探せばいい」——こういう発想になるのは自然なことなんです。
「福岡市で働きたい」という引力の強さ
北九州市も再開発や公園整備が進み、住環境は着実に整ってきています。ただ、商業施設・飲食店・教育環境などを総合的に見ると、福岡市の生活利便性は依然として大きい。
全国の「住みたい街ランキング」でも常に上位に入る都市です。
特に家族や友人が市内近郊に集まっている人にとっては、「わざわざ北九州に引っ越す理由が見当たらない」となりがちです。
結果として、転職活動でも「まず福岡市内で」という軸が優先されやすい。
採用活動でどう対応するか
「同じ福岡県内だから通勤できる」という前提で進めると、北九州市勤務の求人は、思うように応募が集まらないことがあります。
地元の距離感を知ったうえで、いくつかの対策が有効です。
- 採用エリアを明確にする:北九州市近郊在住者をターゲットにした訴求と、Uターン・Iターン希望者向けの訴求を分けて考える
- 通勤負担を軽減する制度を設ける:交通費全額支給(できれば新幹線OKにする)はもちろん、リモートワーク・フレックスの活用余地をアピールする
- 北九州市の魅力を採用コミュニケーションに入れる:住みやすさ・生活コストの低さ・自然環境など、移住・引っ越しを前向きに考えてもらえる情報を積極的に出す
北九州市への進出を検討しているなら、こうした地元の肌感覚を踏まえた採用活動の設計が、結果に直結します。
採用エリアの設計や母集団形成でお悩みがあれば、お気軽にご相談ください。
地元福岡のエージェントとして、エリア特有の事情を踏まえた採用の進め方をご提案できます。